1978年に私は九州歯科大学を卒業し大学院へ進みました。目的は冠を作ったり、入れ歯を作ったりする診療科(歯科補綴学講座)で勉強をするためです。当時、歯科の終末処置である歯科補綴学を究めることが患者さんの口腔機能の回復に不可欠だと信じていたからでした。当時、むし歯は自然治癒が無く、削って詰めたり被せたりして治すこと即ち早期発見早期治療が常識でした。しかし、一生懸命治療しても何年かするとまた悪くなって、治療を繰り返してしまいます。 その結果、治療の繰り返しが歯を失うことになるのです。
そのことに嫌気がさし、治療したところが再び悪くならないように予防の勉強を始めたのはちょうど1995年頃でした。予防を勉強するうち、治療したところが悪くならないようにでなく、そもそも子供の頃から予防を実践しむし歯や歯周病にならないことが大事だと日吉歯科診療所の熊谷崇先生やスェーデンのB.クラッセ先生、P.アクセルソン先生、D.ブラッダール先生、D.エリクソン先生、そしてマルメ大学の研修で学びました。
患者さんのプライバシーを保護する為に院内の改装(個室を作る)を行い、患者さんのデータを蓄積する為デジタル化を実現し、現在、竹内歯科医院では「地域の患者さんが皆、生涯自分の歯でおいしく食事ができ、楽しい会話がはずみ素敵な笑顔で過ごしていただけるように お手伝いすること」を診療理念とし、予防をベースにした診療システムを作って診療しています。皆さんに、正しい歯科知識をお伝えする為に患者セミナーを定期的に開催しております。特に、子供の頃からの虫歯予防のためにタケウチキッズクラブを創設し、小さな子供さんの虫歯予防に取り組んでまいりました。歯は1度削ると元には戻りません。削って治療するより、削らなくていいようにむし歯の原因や増悪因子(リスクファクター)を探りむし歯のリスクを下げるような治療が理想的です。歯周病も、同様なことがいえます。
しかし、まだまだ、世の中には、昔のように痛くなったら、悪くなったら治療する習慣から抜けきれていない人が多いと思います。今後、出来るだけ多くの方に、毎日の診療や患者セミナーを通して、本来の歯科治療のあり方や、健康の大切さ、予防の大切さを知っていただきたいと思っています。
そして、治療したところが再び悪くならないようにするだけでなく、健康な方が健康であり続けるように、また、むし歯や歯周病を知らない子どもたちが1人でも多く育つようにお手伝いをしていきたいと思っています。
また、2020年の新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、今まで取り組んできたスタンダードプリコーション(標準感染予防対策)に加え、新型コロナウィルスに特有の感染予防対策を実施し、皆様に安全安心な歯科医療を提供できる体制を保持しております。安心して御来院下さい。